監視社会と私たちの自由の未来

世界中に衝撃を与えたスノーデン事件。当時日本の市民の多くは自分と関わりがあるとは考えていませんでした。しかしここ数年明らかとなった新たな事実から、決して日本政府は無関係ではなく、むしろ深く「監視システム」に関与し、市民の個人データを収集し利用していることがわかってきました。

社会の隅々に張り巡らされたインターネット監視網にどう向き合っていくのか、考えます。

第43回オルターナティブ研究会~志民社会学習会~

日時:2019年8月3日(土) 午後2時〜5時

場所:西南コミュニティセンター2階プロジェクトルーム(西南学院大学キャンパスの最東南側、2階会議室向かい)

〒814−8511 福岡市早良区西新6丁目2−92

電話:092−823−3952(地下鉄西新駅3番出口、徒歩数分)

テーマ:スノーデン・ファイル徹底検証――日本はアメリカの世界監視システムにどう加担してきたのか

講師:小笠原みどりさん(ジャーナリスト、社会学者、元朝日新聞記者)。

1970年横浜市生まれ。94年早稲田大学法学部卒業、朝日新聞入社。社会部記者として、戦後補償、沖縄米軍基地、盗聴法や住民基本台帳ネットワークなど監視社会問題について報道。2004年朝日新聞退社。05年からカナダ・クィーンズ大学大学院(修士課程)で監視研究の先駆者ディヴィッド・ライアンに師事。16年エドワード・スノーデンに、日本人ジャーナリストとして初の単独インタビュー。18年同大学院で、近代日本の国民識別制度と植民地監視システムに関する論文で社会学博士号を取得。現在、オタワ大学特別研究員。著書に『スノーデン、監視社会の恐怖を語る』(毎日新聞出版)、『共通番号制度〈マイナンバー〉なんていらない!』(共著、航思社)、訳書にライアン『監視スタディーズ』(共訳、岩波書店)など。近刊に『スノーデン・ファイル徹底検証』(毎日新聞出版)。

報告要旨:アメリカ国家安全保障局(NSA)が世界中の電子通信網に監視機器を忍び込ませ、通話、メール、チャット、ビデオなどの個人情報を大量かつ無差別に収集している事実を、多数の機密文書によって告発したNSA元契約職員エドワード・スノーデン。そのスノーデン・ファイルから2017年、日本関連文書が初公開された。立ち現れたのは、米国の監視施設に秘密裏に巨額の税金を支出、世界有数の監視拠点を提供しながらハッキングとドローン攻撃に加担し、見返りに米国から違法な監視システムを受け取って、市民監視を強めていく日本政府の姿だった――。

日米安保の枠組みを逸脱する密約群の存在を示すファイルの読解を通して、日本を拠点とする米スパイ活動の歴史、インターネット監視を主導した内閣情報調査室、監視-軍産複合体によって不安定化する世界などを考察する。人々に自由と便利さをもたらしたはずのインターネットは、いまや監視の砦と化し、ビッグデータは軍事のみならずマーケティングから投票行動や世論の操作にまで使われている。AIやIoTなど今後の経済・社会を担うとされる技術は、膨大な個人データの収集という監視を前提としている。国家と企業が新たな監視技術の開発にしのぎを削るなか、私たちはこのまま進むべきなのか、疑問の声は急速に大きくなっている。

参考文献:

1 小笠原みどり『スノーデン、監視社会の恐怖を語る 独占インタビュー全記録』(2016年、毎日新聞出版)

2 デイヴィッド・ライアン『スノーデン・ショック 民主主義にひそむ監視の脅威』(2016年、岩波書店)

3 小倉利丸編『エシュロン 暴かれた全世界盗聴網 欧州議会最終報告書の深層』(2002年、七つ森書館)

 

参加費:無料(会の趣旨に共感される方はどなたでも参加できます)。

終了後、近くの居酒屋 (「じゃがいも弐番館」)で講師を囲む懇親会を予定しています。

主催:福岡オルターナティブ研究会 FNA(ADB福岡NGOフォーラム)

資料準備の都合上、できるだけ事前にお申し込みください。

連絡先:FNA(アジア開発銀行福岡NGOフォーラム)

fna@minos.ocn.ne.jp

 

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