志民社会学習会 明治自由民権運動の現代的意味

日時:2015年9月26日(土)午後2時~5時

場所:西南コミュニティセンター(西南学院大学キャンパスの最東南側)

   2階会議室

    〒814-8511 福岡市早良区西新6丁目2-92

   電話092-823-3952 (地下鉄西新駅3番出口から海側に徒歩数分)

テーマ:自由民権運動の歴史的特徴と現代的意味

講師:堤 啓次郎さん(つつみけいじろう、西南学院大学名誉教授)

参加費:無料(会の趣旨に共感される方はどなたでも参加できます)。

1940年生まれ。佐賀県小城町で高校までをすごす。京都大学文学部哲学科西洋哲学史専攻卒業。就職。京都大学文学部史学科国史学専攻編入学。同大学院修士課程終了。同博士課程単位取得退学。1980年9月西南学院大学文学部国際文化学科講師。助教授、教授を経て、2010年3月定年退職。

著書:『地方統治体制の形成と士族反乱』(九州大学出版会 2010.3)。

報告要旨: 

自由民権運動は、明治維新によって始まった天皇制国家の形成に対して、「善美なる立憲国家」を形成することをめざして展開された国民運動でした。

運動の課題は、憲法の制定、国会の開設を中心として、地方自治の確立、地租の軽減による国民生活の擁護、条約改正による国家的独立、であり、運動には士族、豪農・農民、多様な階層の民衆が参加しました。従って活動は、憲法・議会・政党などの政治の仕組みに関わるものを中心にしながらも,経済や社会、文化、生活のありようなど、多方面にわたることになり、江戸時代までの伝統的世界から近代国家・近代社会へ、時代が転換する契機となりました。「自由」「人権」「自治」などはこの時期に基礎が与えられ、「立憲主義」の理解は現在の議会制度につながり、「私擬憲法(憲法草案)」は現在の日本国憲法に活かされています。報告では、この運動の特徴と意味を、特に「私擬憲法」については作成状況と内容の積極的意味を、紹介したいと考えています。

参考文献 色川大吉『自由民権』(岩波書店(新書) 1981) 

     稲田雅洋『自由民権運動の系譜』 (吉川弘文館 2009)

     安在邦夫『自由民権運動史への招待』(吉田書店 2012)

終了後、近くの居酒屋で講師を囲む懇親会を予定しています。

主催:福岡オルターナティブ研究会、FNA(ADB福岡NGOフォーラム)

 資料準備の都合上、参加を希望される方は事前にご連絡頂ければ助かります。